ブロードバンド化の検討2003年2月
■ 配慮すべき事項 当マンションで現在、利用可能なインターネット接続環境は電話線を用いたダイヤルアップ接続、ISDN、ADSLとCATVです。ADSLはNTT東日本の線路情報検索 (http://www.ntt-east.co.jp/line-info/) を調べると電話局との距離が遠いようで高い速度は難しそうです(なお、未確認ですが、ADSL装置の収容先が近くになっている電話番号もあるようです)。CATVのKOALANETは局とインターネットの接続が45Mbps(2002年6月現在)で接続速度(最大値、ベストエフォート型)が下り8.0Mbpsで上り768kbpsとなっています。
■ ブロードバンドの技術の現状現在のインターネットのブロードバンドの通信技術としては光ファイバー、xDSL(x Digital Subscriber Line。電話局と加入者宅に引かれているアナログ電話用の1対の銅線を使って、高速なデータ通信を行なうために開発されたADSL技術から派生して生まれた通信技術の総称で、VDSLもこれに含まれる )、CATV、そして無線LANの4種類に大別され、また、導入される建物の条件によってはこれらが組合せて適用されます。 (1) 光ファイバー(FTTH方式:Fiber To The Home) FTTH方式は直接、光ファイバーを利用者の家まで引き込むもので最も高い通信速度が得られます。NTT東日本のBフレッツでは戸建て住宅を対象としたニューファミリータイプ(最大100Mbps、4500円/月)などがこれに該当します。最新のマンションでは予め光ファイバーを敷設してこれに対応したものもあります。既設のマンションに対してはNTT-MEが「WAKWAKピアル(FTTH方式)」という商品の営業を2002年末にスタートさせました。これは100Mbpsの光回線を集合信号変換装置(メディアコンバータ)を通して利用者で共有(同時使用率で速度は変化)し、各住戸まで敷設した光ファイバで双方向100Mbpsのブロードバンドインターネット環境を実現するものです。導入に対する管理組合負担は5万円/戸×戸数、これに個別の加入者の工事費が17万円ほどかかるようです。 (2) 光ファイバー(FTTB(Fiber to the Building)+Ethernet方式) インターネット対応マンションに予め建物内にLANケーブルを配線したものがあります。このような建物に光ファイバを引き込んで接続するのがFTTB+Ethernet方式です。NTT東日本のBフレッツ・マンションタイプでは建物内にLANが敷設されていれば最大100Mbpsのサービスが提供されます。当マンションではLANケーブルの敷設工事が必要となります。 インターネット対応になっていない集合住宅のブロードバンド化の技術として現実的な方式とされているのがFTTB+VDSL方式です。この方式はマンション内の電話線を通信に用いるVDSL(超高速デジタル加入者線)装置にマンションに引き込んだ光ファイバを接続するものです。
VDSL の伝送方式はほぼADSLと同じですが、周波数の高い帯域を使うことで伝送距離は限られますが、高速な通信が可能となります。また、既存の電話線を利用できることから、MDF近くに機器の設置は必要となりますが、(1),
(2)のようなLAN配線工事は不要で導入に対する管理組合の負担が少ない方式です。 (4) 無線LAN 構内配管や共用スペース等の設備的な都合により、光ファイバの引き込みが困難なビル・マンションを対象として、NTT東日本から、Bフレッツ「FWAタイプ」(Fixed Wireless Access:加入者系無線アクセスシステム)が提供されています。これは、マンション等の近傍にある電柱等までの加入者光ファイバと、26GHz帯無線周波数を用いたFWAシステムを利用し、最大23Mbpsの帯域を、同一のビル・マンション等内の8ユーザ以上で共同利用するサービスです。
*: BSのWOWWOW、CSのSky Perfect TV! などの有料放送の加入者数の伸び悩みから、これと競合する存在となる映像配信サービスが日本国内でどの程度、普及するかは少し「?」という点はあります。また、BSデジタルの民放各社の番組編成の中に見られる電波という公共財の無駄遣いのような番組が増えても・・・)
【リンク】
|