クローゼットの改造(事例)

 

 クローゼットの改造について2例、紹介します。なお、このような改造をする場合、まず、実測して確認してから作業をしてください。

■ クローゼットの中に洋服ダンスを設置する

 密閉性の点から大切な衣類は洋服ダンスに保管したいものですが、背が高く部屋内に置くと、圧迫感があります。洋室のクローゼットの中を整理することが必要になりますが、洋服ダンスの寸法さえ合えば、クローゼットの中に入れてしまうことができます。


写真左の洋服タンスは175cmx90cmx60cm

クローゼットの間口149cm、梁下までの高さ198cm、奥行62cm

クローゼットの高さ155cmの位置に棚があり、これを外さないと洋服タンスを収納できない。棚は壁面に木ねじで固定されているが、一部釘抜きが使いにくい位置で釘が打たれている。そこで木ねじを全部外してから、釘と反対側の棚を壁面を傷めないように注意しながら下方に下げ、棚と一緒に釘を壁面から抜く。

棚を取り外した状態。汚れが付着していたため、この後に汚れ落としをする。

洋服タンスを収納した状態。左右の隙間には棚を設けるなど、収納に利用。

右の壁に取り付けた洋服掛け。折たたみ脚(30cm, 240円)を流用したもので下の写真のように収納可。

■ クローゼット内に2段に洋服を掛けられるようにする

 クローゼット内への衣類の収納量を拡大するために、下の図のように2段の洋服掛けを造作します。このためには上の例と同様にクローゼット内の棚を取り外すことが必要になります。ハンガー用の2.5cmのパイプと梁下の間は3cm以上開けます。パイプはたわまないように途中で支持をとることが必要です。そこで一方はワンピースのスカートやコートのように丈の長いものを掛けられるようにします。そしてコートの下は収納用の棚などを置き、小物を入れます。なお、この部分に箱などを入れる場合は折り戸が箱の出し入れで干渉しない寸法で、中間支持板の位置やパイプ長を決めます。