扉の交換
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ドアの面積が壁面に占める割合は高く、その交換は室内のイメージを大きく変えます。また、バリア・フリー・デザインを採り入れる際の要素としてドアノブは重要です。握力がなくなると丸ノブは開けにくいため、レバーハンドルの採用も検討の対象となります。そしてドアノブはアクセサリのような効果があることから、その選択も楽しみなものです。
既存のドアは上左の写真(洋室内から見たもの)のように、白のビニル表面仕上げのフラッシュドアでステンレス製の丸ノブ付きです。これを上
中の写真のように木目調仕上げの1パネル付ドアとし、レバーハンドル型(真鍮)を付けました。なお、従来の鋼製の焼付塗装した扉枠はドアと同系色の木目調の化粧シートを貼
って統一感を出しました。
左の写真は玄関ホール側からみたものですが、事務的な感じがした白い平板なフラッシュドアの時と比べると、住居らしい落ち着いた感じとなりました。 |
(1) 交換用の扉の準備
ドアのリフォームはDIYで行なうことができます。下図はドアのカット、ノブの取り付け加工を依頼するのに必要な寸法です。()内の寸法は洋室のドアの参考値を示しました。なお、ドアは取り付け後、幅や高さなどを現地の扉枠に合わせて加工していますので、必ず、既存のドアを採寸した値で加工を依頼してください。DIY店で既存のドア寸法に合わせてカットしてドアノブを取り付けて、家に帰ってきてドア端部の化粧用テープを貼って、ドアヒンジ(既存のものを流用)を既存のドアの高さと同じ位置に取り付ければ基本的に完成です。しかし、扉枠の若干のゆがみにより、扉の上部が扉枠に接触してしまう場合がありますので、この場合はカンナを持ち出して扉の上部を削って調整する必要がでてきます。この点から、若干の大工作業の心得が必要です。
ドアの費用として本事例では、ジョイフル本田で特価
(8,000円(税別))で売られていたドア、レバータイプノブ(内錠付)4,800円(同)、ドアの端部の化粧用テープ、タッチアップ塗料(テープの端部がカット後、白くなるため、これを木の色に合わせるため塗る)、そして加工料(ドアノブ取付用加工、既存のドアの幅・高さに調整するためのカット)が費用となり、税込み1枚当り約16,000円で製作することができました。
A1: 横幅(上)、A2: 横幅(下)、
B: 高さ、 C:
枠の下からヒンジ上まで
D: フロアの上からヒンジ下まで、E: ストライク受中心
( )内の寸法は洋室ドアの参考値。実測を必ず行うこと。
表1 DIY店で取り扱いのドア寸法
(mm)
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幅 |
高さ |
厚さ |
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764 |
1818 |
33 |
洋室用としてカットして使用 |
810 |
1818 |
33 |
トイレ用としてカットして使用 |
606 |
1818 |
33 |
・ この他、高さ2010のものもあり。
[既存仕上]
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ドア枠は左上の写真のように鋼製の焼付け塗装を施したものが取付けられています。扉に合わせてドア枠も木目調にすることにしました。
木目調のテープはDIY店で45cm幅で480円〜960円/mです。扉と全く同じ色を見つけることは不可能なため、上記のドア端部の化粧用テープを持って、化粧シート売り場を歩き、色の近いものを探し出しました。なお、照明などで扉枠が光って目立つことのないように、化粧用シートは光沢の少ないものから選ぶと良いと思います。化粧シートの貼り付けは手間のかかる作業ですが、これをやるとやらないでは仕上がりのイメージが異なります。ハサミ、カッター、ステンレス定規を用意して根気よく取り組みましょう。
なお、ドア枠の塗装をリフォーム業者に依頼すると結構な費用がかかります。「錆が出たかな」と思われたら、気に入った色の化粧シートを買ってきてDIYで貼りつけるのも仕上がりが良く、よいと思います。
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