レンジフードファンの取り扱いとメンテナンス

 

 キッチンに取り付けられているレンジフードファンVFB-106D(暖冷工業(株))は「局所+全体換気用」として設計されたものです。フロントカバー下部に取り付けられた上部排気レバーを「全開」の位置にすることで、ガスレンジの排気とともに、フロントカバー最上部の吸込グリルから室内の空気を吸引(総排気量の約35%)し、天井付近に漂う煙や水蒸気を排出します。

【操作方法】

■ 排気
 強・中・弱のいずれかのボタンを押すとファンロータが回転し始め、その風圧で内蔵ダンパーが自動的に開き、排気を開始します。
 煙の多い時は「強」ですが、通常は「中」又は「弱」で運転します。
 通常は上部排気レバーを「閉」の位置にして運転しますが、ガス使用中や使用後、天井付近に煙や水蒸気が漂う場合、上部排気レバーを「全開」の位置に押し上げます。

■ 停止
 「切」のボタンを押すことでファンの電源スイッチが切れ、ダンパーが自然に閉じます。

【メンテナンス】

●グリスフィルター

 グリスフィルターの汚れは排気力の著しい低下を招きます。天ぷらなどの油を使った料理をつくる頻度など、使用状況によって変わりますが、定期的にグリスフィルターの汚れをチェックして、汚れているようだったら、グリスフィルターを外して洗浄します。

【手順】

  1. グリスフィルターの押え金具取付ビス(2本)を緩め、押え金具を90°回転させ、グリスフィルターを外します。
  2. 油汚れ用洗剤(例:「マジックリン」(花王))をスプレーでグリスフィルターの片面全体に吹き付けて、5分くらいそのままとし、その後、フィルターをブラシなどでこすって油汚れ・ゴミなどを取り除きます。そして裏返して他方の面全体に洗剤を吹き付け、同様に汚れを落とします。その後、洗剤を水で十分に洗い落し、よく乾燥させます。(乾燥が不十分だと汚れが早く付く原因になります。)*

●ファンロータ

 グリスフィルターの網目を通してファンロータの方にも油煙が入ります。そこでグリスフィルターを洗浄するためにフィルターを外した時に、ファンロータの汚れをチェックし、汚れているようだったら取り外して洗浄します。

【手順】

1 グリスフィルターを上記の「グリスフィルター」の手順で外します。
2 吸込みフランジを固定する蝶ネジ(3本)を外して、フランジを外します。
3 ファンロータ中心のボス部(アルミダイキャスト製)を手で固定して、ファンロータ止メネジ(蝶ネジ)を左に回して外します。羽根や円盤部を押えると変形し、使用不能となるおそれがありますので、これらには手をかけないで、必ず、ボス部を手で固定して作業するようにしてください。
4 ファンロータ中心のボス部をつまんで、ロータを引き抜きます。油煙などがモータ軸に付着して外れにくいことがありますが、無理な力をかけないように根気よく丁寧に作業してください。
5 油汚れ用洗剤(例:「マジックリン」(花王))をスプレーで汚れた部分(特に羽根)に吹き付けて、5分くらいそのままとし、その後、ブラシ(不要の歯ブラシ等)を使って、ファンロータの羽根を曲げたりしないように注意深く軽くこすって油汚れ等をとります。その後、洗剤を水で十分に洗い落し、よく乾燥させます。*  
6 ファンロータが乾いたら逆の順番でファンロータ、吸込みフランジ、グリスフィルターを取り付けます。この時、モータ軸とファンロータの軸孔の部分に油を塗っておくと、外し時に楽に外すことができます。  

: 取扱い説明書では「洗浄用容器に40〜50℃位のお湯を入れて中性洗剤を混ぜ、フィルターを20分間位浸します。」といったふうに漬け置きすることが記載されていますが、最近の油汚れ用の洗剤は効率よく汚れを落とせるようになったことから、上記で相当きれいになります。

●キャビネット・フロントカバーの手入れ

 レンジフードファンのキャビネットとフロントカバーはメラミン樹脂高級焼付塗装仕上げとなっています。中性洗剤を含ませた雑布等を使って表面の汚れをきれいに拭きとります。金属タワシ・ナイロンタワシ・ミガキ砂等は塗装面を痛めるため、厳禁です。なお、フロントカバーは上部のフロントカバー取付ビス(2本)を外し、上部を手前に引いてから上に持ち上げることで外すことができますが、掃除の時を含めて通常、開けて作業する必要はありません。

 

【参考】

  • 暖冷ブース形レンジフードファン取扱説明書(暖冷工業(株))