政令指定都市への構想
地方自治法第252条の19第1項の規定に基き、政令で指定される市を政令指定都市といいます。指定都市となることで、都道府県とほぼ同一の財政上の権限を得ることで地方交付税や道路整備関連の財源が増え、都道府県の一部の権限が委譲されることになります。また、政令指定都市となると従来は県を通して国と接触する必要があったのが、県を通さずに直接国と接触できるようにもなります。指定都市になるための法定要件は法定人口50万人以上ですが、運用基準は「人口100万人以上、または、近い将来人口100万人を超える見込み」とされます。
柏市・野田市・流山市・我孫子市・松戸市・鎌ケ谷市の6市で構成される「東葛広域行政連絡協議会」が、2006年5月8日に政令指定都市問題研究会を設置しました。また、このうち、松戸市と鎌ケ谷市は船橋市、市川市との4市と共に、2007年4月27日に将来的な政令指定都市移行を研究する「東葛飾・葛南地域4市政令指定都市研究会」を設置しています。
なお、千葉県の保健医療圏としては東葛を東葛北部(我孫子、柏、流山、野田、松戸)と東葛南部(市川、浦安、鎌ケ谷、習志野、船橋、八千代)に分けて取り扱われています。
都市名 |
人口(人) |
東葛広域行政連絡協議会 |
東葛飾・葛南地域4市政令指定都市研究会 |
柏市 |
387,759 |
○ |
− |
野田市 |
155,196 |
○ |
− |
流山市 |
155,710 |
○ |
− |
我孫子市 |
134,950 |
○ |
− |
松戸市 |
481,970 |
○ |
○ |
鎌ケ谷市 |
39,439 |
○ |
○ |
船橋市* |
583,488 |
− |
○ |
市川市 |
469,876 |
− |
○ |
合計 |
|
約135万人 |
約157万人 |
備考:平成19年8月1日現在。但し、船橋市のみ、平成19年7月1日現在。
【リンク】
■ 流山市と市町村合併(平成13年度までの検討)
野田市、関宿町の合併もあり、流山市 平成13年度研究報告書(市町村合併)のその後が気になって「流山市はどのように対応しているのだろうか」とWebを調べたところ、我孫子市の下記のページで「・・・。13年7月から14年2月まで、我孫子市、柏市、流山市、沼南町で構成されている東葛中部地区綜合開発協議会の研究会で、市町村合併を検討するための基礎資料を作成しました。しかし、流山市から「3市1町での合併は考えられない」との意向が表明されたため、この協議会での合併の研究は終わりました。・・・」と記されていました。
『あびこ』 考えてみよう! 市町村合併
上記の流山市の報告書の「6. 地域の課題及び合併の課題」の中で『・・・合併は、将来のまちづくりに大きな影響を及ぼすことから、合併問題を考えていく上では、行政や議会はもとより、地域に暮らす住民あるいは地域で活動する事業者などのコンセンサスが重要です。そのため、合併問題の検討に当たっては、地域全体での関心の高まりや熱心な議論のもとに次のような課題にも対応しながら進めていく必要があります。・・・』と書かれ、「7. 今後の取り組み」の中で『・・・今後は、この報告書が、各市町において行政をはじめ議会や地域の方々が自らの地域の将来を考え、合併について議論するための資料として活用されることを期待しています。』と結ばれています。平成13年度報告書ですので研究の期間が平成13年4月〜14年3月の間で3月には報告書が発行されていたことになります。上記の結論を出すにあたっては研究の内容を十分、参考にする機会があったはずだと思うのですが、その提言を参考とすることなく、結論として上記の意向が表明されてしまったことになります。(柏市が約33万人、流山市が約15万人、これより流山市が柏市に飲み込まれる形になるのを時の市政者が嫌ったのが原因でしょうか・・・)
柏市の「広域連携・合併調査報告書」は他市の視点から書かれていることもあり、参考となります。
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