第3回 こころの健康講座
これってただの「うつ」、それとも「うつ病」?
2010年2月21日、南流山福祉会館 1階 大広間
『これってただの「うつ」、それとも「うつ病」?』*と題して、ひだクリニック院長の肥田裕久先生と「るえか」のメンバーさんにより、うつ病を中心にこころの病気や治療法などについてご講演をいただきました。(*:リンク先に「こころの病気のセルフチェック」を含む案内があります。)
講演には46名の皆さんが参加され、熱心に先生のご講演、そして「るえか」のメンバーさんのお話に耳を傾けられていました。肥田先生の講演の概要を次に示します。
- 現在、日本でうつ病が増えていて2020年には健康生活に支障を来す原因の2位となることが予想される。
- 統計的な数字としては女性が多くなっているが診断にかかっていない男性が多く同程度ではないかと考えられる。
- うつ病には5つの分類がある。若年の症状は気力がでない、年齢が上昇すると気分がすぐれないという症状が多い
- 早期の段階で診療することが望ましい。以前は副作用を伴う治療薬もあったが、今日では副作用の少ない薬が登場している。
- 国際宇宙ステーションで長期間過ごすと骨粗しょう症となるがこれは重力がないために生じる。このようなストレスが人間が生きていくのには必要となる。うつ病に対してはストレスに強くする方法(建築の耐震構造に対応)とストレスを逃がす方法(免震構造)がある
うつ病は精神症状だけでなく、身体症状として表れる場合があり、これを裏付けるように最初に受診した診療科として内科が圧倒的に多いことが紹介されました。そこで神経内科以外の診療科に受診された方にその診療科で原因となる疾患が見つからなかった場合への対応として、流山市医師会では講習会を通してうつ病に関する問診も行なう体制ができていることが紹介されました。
多くの方がうつ病をはじめとする心の健康に関する知識を得、自身、あるいは周囲の方の早期の診断につなげて心の健康を維持できるようになればと願います。
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