給水設備改修工事(1998年)
各戸内の給水配管は専有部であることから、その不具合などに対しては区分所有者が戸別に費用を負担して対応することになりますが、現実的な問題として、区分所有者が個別に専有部の給水配管の不具合の進行状況を判断することは不可能に近く、仮に臨時に工事費用を徴収して専有部の給水設備の改修工事の一斉実施を目指そうとしても、区分所有者それぞれの事情があって工事実施が歯抜けの状態となり、結果として「上階の住居から水漏れがあるのでは・・」と不安を持ちながら生活せざるを得なくなるという課題が発生します。
■ 居室配水管更生工事
平成8年(1996年)実施の「給水設備に関するアンケート」(回答率約50%)の結果、「水の出の悪い」、「赤水が出る」とされるお宅が一部ありました。水道は常に使っているため、錆の発生による水の出の低下はなかなか、気付きにくいものですが、一部の住居の方のご協力をいただいての給水配管の検査の結果、住居内の水栓接合部では高い閉塞率が生じていることが確認されました。 ■ ポンプ室まわりの工事
1996年に給水ポンプの異常停止が度々あり、制御盤の一部を交換することになりましたが、メーカーから同タイプの制御盤の製造終了が報告されました。当マンションに導入されている給水ポンプは制御盤とポンプ設備廻りが一体システムとして構成され、システムの一部が不具合を起こすと断水という居住者へ大きな迷惑がかかる事態となることから、信頼性向上が急務の課題となりました。加えてTESの更新に伴う水量増や、台所などの給水・給湯栓のシングル・レバー化による瞬時の水量増への対応が必要と認識されました。
*: ウォーターハンマー現象は、配管内の圧力が急激に高まって衝撃波となって配管をハンマーでたたいたような音が生じるもの。シングルレバー水栓器具や電磁弁のように水の流れを瞬時に止められる器具の使用が原因となる。配管で衝撃音が伝播されることから近隣住戸に迷惑をかけることになる。(当マンションのような対策が行われていない近隣のマンションで、この苦情がでていることを聞いています。)
【参考】
|