Bフレッツ(VDSL)

 


MDF室となった倉庫

 マンションをインターネットのブロードバンドに対応させるにはLAN方式とVDSL方式がありますが、 南流山弐番街の全戸がインターネットを利用することを前提に考えた場合、電話線をそのまま使え、工事が最小限で済むVDSL方式の導入が妥当と判断されました。そして2004年7月27日にNTT東日本のインターネット常時接続サービスのBフレッツ(VDSL100M、ベストエフォートで下り100Mbps、上り30Mbps)の導入 となりました。
 工事に伴って従来、1号棟、2号棟の第1階段の1階 の階段下倉庫をMDF室(兼VDSL設備室) とし、第2階段側の分電盤から床下を経由してVDSL設備のための電源工事を実施しています。
 Bフレッツは、2004年度末で約80戸、2005年度末で約160戸が利用とのことです。


既存MDF盤の改修


倉庫のMDF室化

【事前調査】

 Bフレッツ(VDSL)の導入の検討においては、既にBフレッツを導入している松戸市内の複数のマンションを調査し、VDSL装置の冷却ファンの音への配慮が必要なことがわかりました。住居隣のメーターパネルの中にVDSL装置を収容することも検討されましたが、VDSL装置を設備したメーターパネル近くの住居に騒音として迷惑がかかることが懸念されたこと、また、メーターパネルのスペースから全戸がBフレッツの利用を希望した場合、収容できるスペースがないことから、倉庫をMDF室として使用することになりました。

 ブロードバンドスピードテストを行ったところ、30Mbpsを越える値がでました。Bフレッツ(VDSL(以前の52Mbps))では13Mbpsくらいの値が多いとのことで、新しい100Mbpsタイプの効果が出ているようです。

 2004年9月1日から「Bフレッツ マンションタイプ」の 月額利用料金が改訂され、プラン2では2992.5円(税込)から2625円に値下げされました。

 

■ Bフレッツ利用で準備するもの

図1 宅内のVDSLの基本構成

 図1に宅内のVDSLの基本構成を示します。VDSL装置はNTTのレンタル品です。利用者はPCにLANインターフェース(100BASE-TX推奨。10BASE-Tでも利用できるが、VDSLの速度を利用できない)を取り付け、LANケーブル(100BASE-TX対応推奨。電話のモジュラージャックからPCの使用場所までの距離+αの長さのもの)を準備します。家族で複数台のPCを使う場合はブロードバンドルータ(PPPoE対応、UPnP機能に対応したもの)を準備します。なお、後述のIP電話を使用の場合はVoIPアダプタ動作確認ルータ一覧で動作確認された製品を選ぶことが安心です。
 なお、既にインターネットの常時接続をされている方は万全と思いますが、必ずコンピュータウィルス対策ソフト(例:ウィルスバスター)をPCにインストールし、Windowsを使う場合はWindows Updateを定期的に行ってください。

■ IP電話とは

 IP電話はインターネットの技術を利用した電話サービスで各ISPでADSLコース、Bフレッツコースに付加して提供されるサービスです。有料でしたが、最近は無料とするISPが増えています。同一あるいは提携ISPのIP電話間なら通話料金が無料、そしてIP電話にも050で始まる電話番号が割当てられたことで、IP電話から加入電話への通話は全国一律3分8.4円(税込)*1、加入電話からIP電話への通話は全国一律3分11.34円(税込)*1というように従来の加入電話間の通話料金より安く、かつ加入電話と同じように使えるようになりました。数年前、「少しでも電話料金を安く」と「マイライン」の選択に頭を悩ませましたが、IP電話の本格登場でそのメリットは薄れてきました。「月々の加入電話料金が・・・」というご家庭は検討されるとよいと思います。
*1:通話料金はISPによって異なります。)
 なお、IP電話料金も今後の固定電話事業者の料金体系の改正により、差が見出しにくくなってくるようです。

■ IP電話を使用するには

 IP電話を使用するには利用するISPにIP電話使用の申込みが必要です。さらにNTTの提供するIP電話機対応機器(レンタル料金399円/月。買取の場合は15,540円)の設置が必要となります。
IP電話対応機器のルータタイプ(WebCaster V100, スループット最大30Mbps)か、アダプタタイプ(VoIPアダプタ,スループット最大7Mbps)を利用して図2のように宅内の接続を行います。加入電話はそのままIP電話として使えます。
 なお、これらのIP電話対応機器を組合せた場合、a.の接続のスループットは最大7Mbpsb.のスループットは30Mbpsで制約されます。そこでIP電話を利用する場合、VDSLの性能を引き出すには前述の安価なブロードバンドルータでも90Mbpsのスループットがありますのでc.のブロードバンドルータとアダプタタイプを組合せることが推奨されます。また、IP電話対応機器はレンタルで、よい製品がでたら交換や購入を考えるのがよいと思います。

a. IP電話機対応機器(アダプタタイプ)の使用スループット最大7Mbpsで制限

b. IP電話機対応機器(ルータタイプ)の使用スループット最大30Mbpsで制限

c. 市販のブロードバンドルータとの組合せ

注: INS回線の場合、TAからでた電話線をIP電話対応機器に接続します。
なお、iナンバーなどで2台の電話機を使い分けている場合は
通話でよく使う電話機の電話線を接続します。

図2 IP電話の接続法

■ ISPの選び方(参考)

ISPの比較表 (22kB)

 上のISPの比較表は平成14年のアンケートのご回答に含まれたISP業者を中心にまとめたものです。新規加入する場合、ISP選択のポイントとして、大量の電子メールの処理が必要な場合はメールボックス容量の大きな業者、ご自分のホームページを作りたい場合は無料のホームページ容量の大きい業者、「家族全員に電子メールアドレスを」という場合は追加費用なく複数の電子メールアドレスをもてる業者が候補となります。また、「外出先からもインターネットに接続してメールを」という使い方ではISPがダイヤルアップ接続やWebMailに対応していることが必要です。BIGLOBEのように無料のセキュリティをセールスポイントにしているものもあります。
 既にISPを利用の場合、そのISPがBフレッツマンションコースに変更しても月額料金が安い場合はよいのですが、必ずしもそうはいきません。一方、電子メールアドレスの変更は抵抗のあるものです。加入のISPのBフレッツコースの月額費用が高い場合、現在のISPの契約内容を安価な基本的なものに変更して、Bフレッツの接続は接続を中心に事業を展開するBB.excite、あるいは将来、ISPを変更することも視野に入れてASAHIネットと組合せて総額を下げることも考えられます。

Bフレッツに関するQ&A (説明会 5月23日現在) 

 

【参考】