内玄関
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内玄関は来訪者が最初に目にする場所、そして居住者の外出準備や帰宅の片付けをする作業空間でもあります。
南流山弐番街の内玄関は必要最小限の空間、また、間取りから内玄関の廊下に各室をつなぐ動線が集中しています。リフォーム計画を立てる時、そのようなことを念頭におくのがよいと思います。
内玄関に色々な品物が置いてあると狭く感じます。そこでまずは片付けが必要です。そして明るい仕上げとし、照明
も明るくすることで狭さを感じさせないようにできます。
低い天井にシーリングライトがついていると圧迫感を感じたり、器具の形状によってはグレアが気になることがあります
。南流山弐番街の内玄関に標準としてついている照明器具もそのようなものでグレアが気になりました。このような状況では埋込み型の照明器具とすることも有効です。 |
■ 玄関のたたき部分の仕上げ
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たたき部の標準は赤い合成樹脂タイル仕上げ。上の写真はストロボ撮影で明るく見えますが、
標準の内玄関の照明だけでは暗く狭く感じるものでした。 |
内玄関のたたき部に明るい合成樹脂タイルを貼り重ね、照明を増灯。住処で一番明るい場所
となり、「狭い内玄関」という感じが薄れました。
貼り重ねたタイルは耐久性と濡れても滑りにくいように、東リの「メルストーン」 (45cm ×
45cm、830円/枚(「ジョイフル本田」調べ))という石目調のものを用いました。厚さ2mmで既存のPタイルの上に張り重ねても玄関扉枠の下に納まります。カットを工夫して8枚使用となりました。 |
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オリジナルの洋室の扉は白いフラッシュドアで、内玄関のイメージはこれらに大きく影響されていました。上の写真はこれらを木目調1パネル付ドアに交換したもの。ドアノブはレバーハンドル型(内錠付。「錠がかけられる」という心理的な面からのもので玄関ホール側から10円玉で開錠可能)としています。扉枠もドアに合わせた木目調化粧シートを張っています。
写真右側の物入れのドアは居室と区別し、濃い色が多くなって重苦しい感じとなるのを避けるため、既存のドアを利用し、その上に鏡を取り付けています。
鏡を使うことで錯覚ですが、狭い感じが少し軽減されました。また、出かける時の身支度のチェックにも使えます。物入れには棚板を増設して収容力をアップしてあります。
LDのドアストッパの経年変化が目立ってきたため、交換をしました。これでドアを開けた時の通路幅が少し広がりました。 |
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上の内玄関の写真で南流山弐番街に住んでいる人には、天井照明がダウンライトになっていることがわか
ると思います。
標準の照明器具(写真なし)は約15cmの高さでクリスタル調のカットが施されてグレアが強いもの、また、廊下天井内にはキッチンの排気ダクトとTESの給気ダクト・排気ダクトが通っていて、その天井高は210cmで少々窮屈な感じを受け
した。そこですりガラスで電球の光を和らげる背の低いシーリングライトへ交換し、更に埋込み式ダウンライト(3灯)に
変更しました。奥に見えるダウンライトの位置は洗面所の照明器具と通りの通った位置(建築関係者はそんなことを気にします)になっています。 |
■ 靴箱のリフォーム
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作り付けの靴箱も内玄関に面し、広い面積を占めます。左上のたたき部の写真にオリジナルの白木調プリントが見えますが、
内玄関のイメージ統一のため、扉と近い木目調化粧シートを貼っています。 |
■ 腰掛け
靴を履いたり、脱いだりするのに「ちょっと腰掛けられたら・・・」という気持ちになりますが、既存の土間から廊下までの高さは約5cmでこの目的には適しません。かといってそのために狭い玄関に普通の腰掛を置く訳にいきません。折畳式の腰掛けを置くか、内玄関の壁面に収納型の腰掛けをつくりつけすることがよいように思います。前者の場合、床仕上げの右側の写真の鏡の下が候補地。高さは35cm前後、幅は35〜40cm、たたんだ時に15cmの奥行に納まるように、というところです。
■ 安全性の向上
夜帰ってきて玄関扉を明けた時、玄関内が真っ暗な状態です。これへの対応として消費電力の少ないLEDのフットライトが製品化されています。フットライトにはバッテリ内蔵で停電時でも使えるものがありますので、住居内の安全性向上のために利用を検討しています。
【実験】
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